2.TRACP‑5b:骨が“壊れる”スピードを知る TRACP‑5b(トラップ・ファイブビー)は、骨を壊す細胞(破骨細胞)がどれくらい活発かを示す血液検査項目です,(同世代と比較してどれくらい骨が強いか、は治療に関係しません, 「原因がわからない」「どこに行っても改善しない」と感じている方も、どうぞ一度ご相談ください, et al. The prevalence and treatment of osteoporosis in patients undergoing total hip arthroplasty and the levels of biochemical markers of bone turnover. Bone Joint Res. 2022 Dec;11(12):873-880. 当院では、レントゲンだけで判断せず、 丁寧な診察とリハビリ評価 を通じて、痛みの根本にアプローチしています,腰の骨や大腿骨の付け根を専用の機械で測定し、若い健康な人の平均と比べてどのくらい減っているかを見ます, ・ TRACP‑5b=骨がどれくらい壊されているか ・ Total P1NP=骨がどれくらい作られているか ・ ビタミンD=骨の栄養状態・土台 とイメージしていただけると、検査結果の意味が少し分かりやすくなると思います, 目次 骨密度と血液検査から考える骨粗鬆症治療 ― TRACP‑5b・Total P1NP・ビタミンDって何? ― こんにちは, 6.さいごに:早めに骨の状態を把握し早期に対応 骨密度や骨代謝マーカー(TRACP‑5b、Total P1NP、ビタミンDなど)は、どれも 「骨の状態をより深く知るためのヒント」 であり、良い・悪いの合否だけで決めつけるものではありません, 骨代謝マーカーの評価は、治療が効果をもたらしているかの判断材料にもなります, ビタミンDが不足すると、 ・ カルシウムがうまく吸収できない ・ 骨がスカスカになりやすい ・ 筋力低下やふらつきで転倒しやすくなる といった問題が起き、骨折リスクも高まります, もちろん、変形性膝関節症でひざが痛い患者さんや変形性股関節症で股関節が痛い患者さんも、 初診時から骨密度を評価し、骨粗鬆症の診断となった場合には早期に治療介入を行います, ・ TRACP‑5bの数値が高い→ 骨がどんどん壊されている状態(骨吸収が強い) ・ TRACP‑5bの数値が正常〜低め→ 骨を壊すスピードはそれほど速くない 治療方針への活かし方 治療開始後にTRACP‑5bが下がってくれば、「薬が効いて骨が壊れにくくなっている」と判断する材料になります, ・ Total P1NPの数値が高い→骨を作ろうとする反応が強い ・ Total P1NPの数値が低い→骨を作る力が弱い ことが予想されます, 検査用紙を見て不安になったときは、どうぞ遠慮なくご相談ください, ,副院長の渡部です, 当院では、検査結果を一緒に確認しながら、 「無理なく続けられて、将来の骨折をしっかり予防できる治療」 を患者さんと二人三脚で考えていくことを大切にしています, 3.Total P1NP:骨が“作られる”スピードを知る Total P1NP(トータル ピーワンエヌピー)は、骨を作る細胞(骨芽細胞)の働きを反映する血液検査項目です。
このビタミンDは季節にもよりますが、 日本人の50-80%で不足している と報告されています, 渡部直人 専門分野 膝・股関節・骨粗鬆症 日本整形外科学会専門医、日本骨粗鬆症学会認定医、医学博士 ひざや股関節が痛くて来院された方が診察と検査を通じて痛みの原因を特定し、正しい治療を経て痛くないひざ、股関節を取り戻す手助けをさせていただきたいと思っています,。
「骨密度は低いと言われたけれど、血液検査の数字はどう見ればいいの?」「TRACP‑5bって何?」「ビタミンDってサプリのこと?(ビタミンCじゃないの?)」 そんな疑問をお持ちの方へ、当院でのに対する治療の考え方を、ブログ形式でわかりやすくご紹介します, ① と骨折歴で、治療の必要性と緊急度を判断 ② 血中TRACP‑5bの値から「骨の壊れ方(骨吸収)」を把握 ③ 血中Total P1NPの値から「骨の作られ方(骨形成)」を把握 ④ 血中ビタミンDの値から「骨の環境(土台)」をチェック そのうえで、ビタミンD不足があった場合は、まずしっかり補正したうえで、お一人お一人に合わせた治療プランを一緒に考えていきます, 参考文献 Asakura K, 次に、 今まさに骨がどのような状態で入れ替わっているかを知り、 “未来の骨がどうなるか” を予想するためのツールが血液検査です, 1.まずは“骨の強さ”を見る:骨密度検査 は、骨の強さを数値で評価 する検査です, 4.ビタミンD:骨を支える“土台”のチェック ビタミンDは、腸からカルシウムを吸収しやすくし、骨にしっかり取り込ませるための大切な栄養素です,) 5.当院の考え方:検査結果を組み合わせ治療を設計 東京整形外科ひざ・こかんせつクリニックでは、初診時、または患者さんが骨密度検査(骨粗鬆症の評価)を希望された場合、次のような流れで総合的に治療方針を立てます, TRACP‑5b(壊す側)とTotal P1NP(作る側)をセットで見ることで、 「あなたの骨が今、壊れる傾向が強いのか弱いのか・作る傾向が強いのか弱いのか」 が総合的に分かります, 治療方針への活かし方 血液検査でビタミンDが不足している場合は、 ・ ビタミンD製剤やサプリメントの内服 ・ 魚やきのこ類を意識した食事 ・ 過度にならない範囲の適度な日光浴 などを組み合わせて補っていくことが必要です,) ・ 骨密度があまり低くない場合→ 生活習慣の見直しやビタミンD補充を中心に経過を見る ・ 骨密度がかなり低い・すでに骨折している場合→ お薬による治療を積極的に検討 などの方針が考えられますが、ここまでは「骨が 現時点で どれくらい強いのか、弱いのか」を見ている段階です, 骨粗鬆症に対する治療薬は様々です(別の機会にお話しをさせていただけたらと思います)が、ビタミンDの適切な補充は「治療の土台づくり」と考えています,そのため、定期的な血液検査による骨代謝マーカー(TRACP‑5bやTotal P1NP)の評価が必要です, 治療方針への活かし方 テリパラチドやロモソズマブなど、「骨を作る力を高めるお薬(骨形成促進薬)」を治療薬として使用している場合は、その骨形成作用(骨を作る作用)がちゃんと働いているかを評価する指標になります, ひざや股関節が痛い患者さんが骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の治療を行う意義について、以前、ブログで説明をさせていただきました。
et al. Vitamin D Status in Japanese Adults: Relationship of Serum 25-Hydroxyvitamin D with Simultaneously Measured Dietary Vitamin D Intake and Ultraviolet Ray Exposure. Nutrients. 2020;12(3):743. Watanabe N, 外来でヒアルロン酸注射やリハビリなどの保存療法を行った結果、最終的に人工膝関節置換術や人工股関節置換術の選択となった場合でも、早期に適切な骨粗鬆症の治療が行われていれば、万全の骨の状態で手術に臨むことができます。
次は、骨粗鬆症の治療方針について考えるにあたり、各種検査の必要性とその解釈について記載させていただきます。
(世界的な各種医学研究論文では、様々な薬剤の比較研究が行われていますが、基本的にビタミンDを補充した状態で検討がされています。
